臀部とはどこ?お尻の範囲・筋肉・痛みの場所の伝え方
2026年11月4日(水)
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- 健康コラム

「臀部」と書かれていると、どこを指すのか迷うことがあるかもしれません。読み方は「でんぶ」で、一般にお尻の部分を指します。腰や股関節と近い場所ですが、同じ意味ではありません。身体の名称を覚える目的は、自分で病名を決めることではなく、気になる場所や動作を伝えやすくすることです。ここでは、お尻の筋肉と周囲の位置関係を身近な言葉で整理します。
臀部はお尻のこと。腰・太ももとのつながりで捉える
臀部は、骨盤の後ろ側にあるお尻の部分です。普段「お尻」と呼ぶ膨らみを中心に考えると分かりやすく、下には太ももの後ろ側が続きます。「殿部」という表記を見かけることもあり、大殿筋・中殿筋などの筋肉名にも使われています。臀部という部位の名前と、特定の筋肉の名前は区別しましょう。[資料1]腰はお尻より上の体幹の部分、太ももは脚の上部です。股関節は骨盤と大腿骨がつながる関節で、「お尻全体」の別名ではありません。近い場所にあるため、日常会話では言葉が混ざりがちですが、相談時には正しい用語を言おうと無理をする必要はありません。
「腰とお尻の境目」「お尻の外側」「座ると当たる下のほう」のような表現でも、位置を共有できます。左右も添えるとさらに具体的です。範囲が広いときは広いまま伝え、指一本で示せる場所へ無理に絞らないようにしましょう。
たとえば、衣服のウエストより下で気になるのか、太ももに近い下端なのかを説明すると、相手も同じ場所をイメージしやすくなります。医学用語を暗記することより、自分が示している範囲と相手の理解が合っているかを確かめることが大切です。
なお、身体の境目は、普段の言葉では厳密に切り分けにくいものです。言い間違いを心配して相談をためらう必要はありません。「臀部と言われたが、自分ではこのあたりだと思う」と示しながら確認して構いません。
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大殿筋・中殿筋・小殿筋は立つ・歩く動作に関わる

お尻には大殿筋、中殿筋、小殿筋という主な筋肉があります。大殿筋は表面に近い大きな筋肉で、立ち上がる、階段を上るなど、股関節を伸ばす動作に関わります。中殿筋・小殿筋は脚を外へ開く動きなどに関わり、歩行中の骨盤の安定にも役立ちます。[資料1]
ただし、一つの動作を一つの筋肉だけで行うわけではありません。歩くときにはお尻だけでなく、太ももやふくらはぎなども働きます。「階段がつらいから中殿筋が弱い」というように、生活上の困りごとから単独の筋肉の問題を決めることはできません。
筋肉の名前を知ると運動の説明を理解しやすくなりますが、触った感覚だけでどの筋肉が働いているかを正確に判断するのは難しいものです。お尻に力が入った感じが弱いから使えていない、とすぐに結論づける必要もありません。気になる場合は、実際の動作を見てもらいましょう。
身体を動かす習慣を考えるときは、見た目を変えることだけでなく、「椅子から立ち上がりやすくしたい」「近所を無理なく歩きたい」といった目的を持つと相談しやすくなります。運動の名前ではなく、生活で取り戻したい動きを出発点にしてみてください。
同じ筋肉を意識した運動でも、床に寝る姿勢が難しい人、膝に痛みがある人など、条件は異なります。画像の姿勢を完全にまねることを目標にせず、始める姿勢や動かす範囲を個別に確認することが大切です。
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お尻の痛みが、必ずお尻の筋肉から来るとは限らない
臀部の痛みには、筋肉だけでなく、その周囲の腱や関節、神経などが関係する場合があります。例えば外側の股関節周辺では殿筋の腱の問題が、お尻から片脚の後ろへ広がる痛みやしびれでは坐骨神経の刺激が関わることがあります。いずれも、痛む場所だけでは診断できません。[資料2][資料3]CUHの患者向け資料では、殿筋の腱に関わる痛みについて、横向きで寝る、片脚に体重をかける、歩くなどの場面との関係を説明しています。ただし、その動作で痛い人が全員同じ状態という意味ではありません。記事の症状一覧は、自己診断の採点表に使わないようにしましょう。[資料2]
相談では、痛みが一点にあるか、太ももや足先へ広がるか、しびれや力の入りにくさを伴うかを分けて伝えます。「お尻が痛い」の後に、「座った直後に」「歩くと脚まで」など一つ具体的な情報を足すと、困っている状態が伝わりやすくなります。
原因が分からないまま、ボールを下に置いて長く圧迫したり、痛い側へ強く体重をかけたりする必要はありません。押すと痛い場所を見つけても、それだけで原因が分かったことにはならないためです。セルフケアで症状が強まるなら、続けずに相談してください。
また、お尻という場所だけで、何でも骨盤のずれに結びつける説明には注意が必要です。身体の使い方を見直すことと、病気やけがを確認することを分け、まず今の症状に必要な評価を受けることが大切です。
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場所に加えて、座る・歩く・寝るときの違いを伝える

臀部の症状を伝えるときは、場所、始まった時期、困る動作の三つをまとめると整理しやすくなります。「左のお尻の下、数日前から、硬い椅子に座ると気になる」のような短い説明で十分です。診断名が分からなくても、相談を始められます。
座るときの症状なら、座った瞬間なのか、時間がたつとつらくなるのか、立ち上がった後も続くのかを思い出してください。歩くときの症状なら、歩き始めと歩き続けた後の違いを伝えます。確認のために長時間座り続けたり、痛みが出るまで歩いたりする必要はありません。
寝るときについては、右向き・左向き・仰向けなど、自然に気づいた違いを共有します。どの寝方が一般的に良いかを探す前に、自分が困る状況を把握するための情報です。眠れないほどの痛みや、日中も悪化する痛みは、その程度も具体的に伝えましょう。
経過を記録するときは、細かい表を毎日埋める必要はありません。外出を取りやめた、階段を避けたなど、生活の選択が変わったことを一つ残すだけでも、後から振り返りやすくなります。「何となく同じ」よりも、前回との違いを共有できます。
仕事や家事で座る時間が長い場合は、休憩を取れる条件や椅子の環境も相談材料になります。ただし、道具を買い替えることを先に決めず、今の環境で困る点を具体的に伝えてください。必要な対応は、症状と生活の両方を踏まえて考えます。
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しびれや強い痛みがある場合は、運動より評価を優先
お尻の痛みに伴い、両脚のしびれや筋力低下が強まる、股の間の感覚が鈍い、新しく尿が出にくい・漏れる、便の感覚が変わるなどの症状がある場合は、緊急に医療機関で確認する必要があります。坐骨神経痛の一般的なセルフケアを試して待つ状況ではありません。[資料3]転倒などの後に強く痛む、歩けない、痛みが続いて生活に支障がある場合も、整形外科などへ相談してください。身体の名称を調べることがきっかけでも、現在の症状がつらいなら、その確認を優先して構いません。名前を正しく説明できるまで待つ必要はありません。
痛みがない方が日常の活動を見直す場合には、座り続ける時間に区切りをつけたり、無理のない範囲で歩く機会を作ったりする方法があります。Cleveland Clinicも、活動を保つことや座位の合間に動くことを案内しています。痛みがある人の運動は、状態に合う内容を確認してから選びましょう。[資料1]
かすが整骨院の院長は中井康人、柔道整復師です。院情報は院長紹介・アクセス案内で確認できます。医療機関での診察後に身体の使い方を相談する場合は、検査結果や運動制限を共有すると、その説明と矛盾しない相談につながります。
臀部とはお尻のこと、と分かれば名称の第一歩は十分です。そこから、右左、上側・外側・下側、困る動作へと情報を足していきましょう。難しい言葉より、毎日のどの場面で困っているかが、相手に状況を伝える助けになります。
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